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人材育成 2021年12月22日

上司が鬼とならねば部下は動かないのか?

一昔前に話題になった本のタイトルがある。「上司が鬼とならねば部下は動かず」と。上司の力量により部下の能力を引き出し、結果として組織の成果が出せるかどうかが決まる。上司としての人間性、仕事の進め方やリーダーとしての在り方が部下に影響するのは間違いないだろう。部下に遠慮しているようであれば、組織として成立するのは難しいだろう。一昔前の日本型経営の時代にはそうだったのかもしれない。一度会社に入社すれば定年まで働き続けるのが当たり前とされてきていたような時代。給与も年功序列型であるから、年を重ねるだけで給与も上昇する。当然、ある程度の年になれば役職もついてくるような時代。本当に実力や能力があって部下を統率するリーダーシップが発揮できるような上司であれば仕事もうまくいくだろう。しかし、年功序列で昇格するような人選の時代にあっては、上司によっての能力や実力、人間性のばらつきはとても大きかったのかもしれない。

 管理者養成で歴史と実績のある管理者養成学校も地獄の訓練で有名であった。私も社命を受けて訓練を受けやっとの思いで終了した。つらい経験だったが、内省をする機会を頂き有意義な時間だった。機会があればあらためてその経験についてお伝えしたいと思う。時代の流れは大きく変わりつつある。少子高齢化、終身雇用制からJOB型の雇用へと転換が進みそうつつある。どの会社に入るかではなくどんな仕事をしたいのか。自分の人生のライフプランからキャリアを考えていく時代。そして、上司の在り方や組織の在り方、そしてワークライフバランスも大きな変化の中にある。

 私がコーチングという言葉を初めて知ったのは今から20年前になるだろうか。会社が主催する2日間の幹部向けのコーチング研修に参加した。当時は画期的でおそらくアメリカから日本にコーチングの考え方が入ってきて間もない頃であった。これまでの会社の体質はまさに上司が鬼とならねば・・・だった。右肩上がりの業績アップの時代には上司の力量は露呈しなかったのかもしれない。しかしながら、年功序列的な人間関係や人と人のつながりだけでは行き詰ってしまう。

 業績が低迷し悪化すれば、経営としてはリストラや経費削減になりこれまでの人員体制の見直しや効率化にむけてコストカットが行われるのは明白な事実である。そんな中で、組織や上司が機能して組織としてまとまっていれば成果にもつながり苦境をしのげる糸口をチームで創出していけるかもしれない。そうでない場合は社員の退職は増る。そこに、成果主義と称して目標管理制度を導入しようとするが、その達成のためには、当然コミュニケーションのスキルやこまやかな進捗管理による面談やOJTが必要となる。その成果を出していくための1ON1面談の手法の一つはコーチングである。コーチングは組織文化であると思う。組織文化であるがゆえに、流行としてのただ一つのコミュニケーション手法としての捉え方だけでは壁にぶつかる。以前の会社では、現に数年もしないうちにコーチングという言葉は聞かれなくなってしまった。

私もスキルとしてのコーチングというコミュニケーションの記憶はある。会社の業績はさらに悪化していった。この先、この事業を撤退するのか再構築してV字回復させるのか、会社の存続が問われる時代になった。私は、会社の改革プロジェクトのメンバーになり、教育部門を担当することになった。それから会社の教育制度を再構築し、会社のホスピタリティの環境づくりや経営理念の共有など会社の人材育成の実務を職責とし土台をつくりあげた。次のステップは真の意味でのコーチングによる組織風土改革を自ら行うことになる。協力会社の手助けを借りながら以前の外部講師による研修とは違い、自らのお金と時間をかけて自らビジネスコーチングを3年をかけて学ぶ覚悟を決めた。ビジネスコーチングのみならず、組織やチームのかかわりも重要と考え、チームコーチの認定を受けるに至った。組織風土に人を大切にする尊重する成長する文化を浸透させるには組織の上から下へまんべんなく、継続的に定着するまで浸透させていく必要があるから。

 

そして、コーチングとともにとても大切だと感じたことは、ホスピタリティの環境づくりである。お互いがリスペクトして働ける環境こそ、コーチングで大切にしているラポール(信頼)の構築である。永年、ホスピタリティという言葉を学んできたが、この環境をベースに組織風土に根付かせ、コミュニケーション手法の一つであるコーチングの考え方やスキルを学び鍛錬していくことで、本当の意味でのハラスメントのない働きやすい職場環境が実現できると身をもって経験してきたし実績をあげたと自負している。そこに、キャリアコンサルタントとしてのカウンセリング手法を合わせ技で組み合わせることで、ウェルビーイングな働き方を実現できると確信している。そしてそのことをセカンドキャリアとして多くの個人や組織に貢献していくことでウェルビーイングな社会づくりに役に立つことが私の使命である。

miura_osamu
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